こんにちは!弁護士の南です。
今回は、知らないと損!エポスカードを任意整理するときの注意点についてお話ししていきます。皆さんはエポスカードを利用していますか?
丸井ブランドのカードのため知名度も高く、学生時代に初めて作ったクレジットカードがエポスでした、という方も多いのではないでしょうか。
利用者が多いため、エポスのカードローンについての債務整理の相談も非常に多いんです。
エポスで借入金額が膨らんでしまい、どう対応していいかわからない。そもそも大手カード会社が債務整理に対応してくれるのか不安。
というお声をよくいただきます。でもご安心ください。
エポスは債務整理がしやすい業者なんです。直接交渉する任意整理にも柔軟に対応してくれます。
ただ、実際に債務整理する際には注意点もいくつかあります。
そこで今回はこれまで借金問題を解決してきた現役弁護士の私が、エポスカードを任意整理するとどうなるかについて詳しく解説していきます。
任意整理をする場合の具体的なメリットをお伝えした上で、任意整理の注意点も説明します。
「エポスカードの債務整理がしたい」「エポスの債務整理をできるだけ失敗したくない」と思っている方はぜひ最後までご覧ください。
そもそも債務整理とは

それでは最初にエポスカードでの借入について、債務整理が可能かどうかお話しします。
結論としては、債務整理できる可能性がかなり高い会社です。
中でも任意整理については今回おすすめの方法です。
早速エポスカードの債権整理について解説していきたいところですが、みなさん債務整理や任意整理はどんなものかわかりますか?
最初に簡単に説明しておきますね。債務整理には以下の3つの種類があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
これら3つの一番大きな違いは減らせる借金の額です。
任意整理は将来の利息のみをカット、個人再生は元金を5分の1から10分の1程度にまで減らし、自己破産は借金の全額免除になります。
ただ個人再生と自己破産は裁判所を通す手続きなので、家族にバレたり全ての借金を整理する必要があったり手間と時間がかかったりいくつかデメリットが あります。
ゆえにそれらのデメリットが少なく、非常に柔軟な解決法である任意整理が債務整理の中で最も多く行われます。
しかし、エポス側の立場になって考えてみると、返済額を減らしてしまって大丈夫なの?なぜ任意整理に応じてくれるの?
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、任意整理に応じた方がエポス側も特になるケースがあるのです。それをご理解いただくために、次はエポスカードの特徴について解説します。
エポスカードの特徴

エポスカードは丸井グループが提供するクレジットカードです。
ファッション、ライフスタイル、そしてエンターテイメントと、丸井グループの多岐にわたるビジネスフィールドを反映した、非常に便利なカードです。
このカード最大の特徴は、そのポイント還元率の高さです。購入金額の一部がポイントとして還元され、さまざまな特典やサービスに交換できるのです。
しかし、この高い還元率が、時としてユーザーを”使いすぎ”へと誘ってしまうのもまた事実です。
ショッピングの際、ポイントがたまるというメリットに心を奪われ、計画した予算を超えてしまうことも…。
特にセールやプロモーションの期間中は、その誘惑に抗するのが一層難しくなりますよね。さらに、エポスカードの利用シーンはショッピングに限ったことではありません。
例えば、家賃の支払いです。
賃貸物件の中にはROOM iDという家賃保証サービスを利用しているものがあります。この物件では家賃はエポスカード支払いに設定され、家賃分のポイントも受け取ることができるのです。
家賃支払いをきっかけにエポスカードを作った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論として、エポスカードはその高いポイント還元率と便利さから、賢く使えば日々の生活をより豊かにする強力なツールです。
しかし、ポイント還元や便利さに目を奪われ、カードの利用額が収入を超えてしまうと、財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、リボ払いに設定した結果、返済に追われてしまうようになった、というケースも多く見られます。
エポスのカードローンでは、1回で利用できる借入金額の最低金額は1,000円からとなっていて、それに加え、振込手数料がかからないという利便性の高さから、利用する人も少なくありません。
使い勝手のいいカードだからこそ借入金額が膨らんでしまい、債務整理が必要になってしまう人がいるのも事実です。
冒頭でエポスカードは任意整理に良心的に対応してくれる、とお話ししましたよね。
その理由は母体の丸井が百貨店や通販、保証事業と多角的に経営をしており安定している会社であること、
そして、仮に個人再生や自己破産をされてしまうと元金さえ返ってこなくなってしまうところを、任意整理であれば利息のみのカットで元金は返してもらえるためエポス側としてもメリットがあることが理由です。
ということで、このエポスカードについて、ここからは任意整理をすることになった場合について詳しくみていきましょう。
エポスカードの任意整理

エポスカードの任意整理については、債務者にとって有利な条件で和解してくれやすいということで知られています。
具体的には、将来分の利息は基本的に全額カットしてくれます。
キャッシングの利息だけではなくショッピング分の手数料も任意整理の範囲に含まれますし、他業者では断られてしまうこともある、1年未満の短期借入の人、滞納履歴がある人に対しても変わらず対応してくれる傾向があります。
残った元金に関しては、原則5年の60回以内の分割払いで払うことが一般的ですが、支払い総額が高額な場合は、6年の72回などさらに分割回数を増やしてもらえる可能性もあります。
他社では任意整理をした場合、3年〜5年の分割支払いでしか応じてくれないケースが多いことを考えると、エポスカードは任意整理に非常に協力的な業者だと言えるでしょう。
加えて、和解が成立するまでに発生する経過利息もカットしてもらえる可能性が高いことが特徴です。
債務者と債権者の間に専門家が介入することになると、和解が成立するまで請求はストップします。その間に発生している利息が経過利息です。
最近では経過利息をカットしてくれる業者は少なくなっていますが、この点においてもエポスが良心的な業者だといえます。
さらに、2007年3月以前からエポスカードのキャッシングを利用していた方には、過払い金が発生している可能性があります。
この過払い金は、債務整理を通じて発覚することが多く、発生していれば債務の元金を相殺することができます。場合によっては、過払い金が現在の債務を上回ることもあり、その差額が現金として返還されることもあるのです。
ここまでで、「エポスカードが任意整理に協力的だということはわかった。ぜひ任意整理を進めたいが、今住んでいる賃貸がROOMiDを利用しており家賃の支払いはエポスカードで行っている。任意整理したら強制退去になってしまうのでは?」
と不安に思う方もいるのではないでしょうか。
しかし、ルームIDを利用している場合には、家賃保証部分を切り離して別途交渉できる可能性があります。
これにより、任意整理後にカードが使用できなくなっても、引き続き口座引き落としによる家賃の支払いが可能となり、賃貸物件を退去する必要がなくなるケースもあります。
エポスカードの任意整理は、その透明性と寛大さから、借入者にとって非常に有利な条件で進めることが可能です。
しかし、個々のケースによって状況は異なりますので、実際の手続きに移る前に、専門家の意見を求め、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
エポスカードを債務整理することのメリット

ここまでで、エポスカードの任意整理について理解できたかと思います。
債務整理の中でもなぜ任意整理を勧めるの?と思った方もいらっしゃるかもしれません。それは、他二つの手段に比べて任意整理にはそれだけのメリットがあるからです。
任意整理のメリットは以下の4つです。
- 裁判所を通さないで交渉できる
- 家族や会社にバレにくい
- 職業制限がない
- 財産を手放す必要がない
それぞれ一つずつ解説していきます。
裁判所を通さないで交渉できる
任意整理のメリットの1つ目は「裁判所を通さないで交渉できる」ということです。
任意整理は他の個人再生や自己破産とは異なり、裁判所を通さず債権者との直接の話し合いで和解を目指します。
そのため個人再生や自己破産と比べても必要な書類も少なく、手間や時間もあまりかかりません。
仕事を休む必要もないので比較的時間に融通がきく手続きです。
家族や会社にバレにくい
任意整理のメリットの2つ目は「家族や会社にバレにくい」ということです。
債務整理をしたいけど、踏み切れないという方の一番気にしているポイントが、家族や会社にバレてしまうリスクがあるからかもしれません。
任意整理は、裁判所を通さないで交渉することができるので、裁判所から通知が来ることも ほとんどないです。
また官報にも掲載されることはありません。したがって、自分で伝えない限り、ほとんど周りにバレることはありません。
そして弁護士や司法書士といった専門家は守秘義務があるので、そこから漏れる心配もない のでご安心ください。
職業制限がない
任意整理のメリットの3 つ目は、「職業制限がない」ことです。
実は、自己破産だと手続き中につけない職業がいくつかあります。
任意整理にはこのような条件はありません。
財産を手放す必要がない
任意整理のメリットの4つ目は、「財産を手放す必要がない」ということです。
多重債務に陥っている場合、個人再生や自己破産だと全ての借金を対象にしなければなりません。
そうするとカーローンを利用して購入した車は返却することになりかねません。しかし、任意整理は対象の借金を選択できるので、カーローンだけを対象から外すということも可能です。
逆に自己破産は原則一定の価値のある財産は手放すことになります。ここまでの説明で、任意整理のメリットはお分かりいただけましたよね?
つまり債務整理の中でも一番ハードルが低いのが人気の秘密です。
「だったら自分でもできそう」「あまり減額できないなら専門家に頼む費用を節約したい」そう考える方もいますよね。
確かに、ご自身でエポスカードと任意整理の交渉を行うのはできますが、弁護士や司法書士といった専門家への相談をおすすめします。
なぜなら より良い条件で和解するなら専門家の知恵が必要だからです。
さらに専門家に依頼すればあなたに督促の連絡が来ることもなくなります。それだけで ストレスがかなり軽減されると思いませんか。
そして専門家はこれまでの経験から任意整理よりも個人再生や自己破産の方が適しているという判断もしてくれます。やはり専門家に頼っていただいた方が確実です。
ここまでのお話で任意整理のメリットとエポスカードが任意整理に協力的ということもご理解いただけたかと思います。
とはいえ、エポスカードを任意整理する場合には注意点も存在します。
注意点を知らないまま対応してしまうと、思わぬ損失を被ってしまう可能性も十分にあるので、最後までしっかりと聞いてください。
エポスカードを債務整理することの注意点

まずは信用情報機関に事故情報が載る、つまり「ブラックリスト」への登録がされてしまいます。
ブラックリストに掲載されてしまうと新しいクレジットカードの申し込みや利用ができなくなります。また住宅ローンなどの大きな融資を受ける際に、大きな障害となり得ます。
また、エポスカードに任意整理を申し出ると、その時点でクレジットカードが使えなくなります。公共料金の自動引き落としなどに影響が出ないよう事前に支払い方法を切り替えておきましょう。
任意整理の場合、完済から5年間はこのブラックリストへの情報が削除されないため注意が必要です。
さらに、エポスカードに紐づくポイントが無効化され、マルイなどの特定の小売店でのショッピング優待をこれ以上受けられなくなる「社内ブラック」の状態になることもあります。
「社内ブラック」は半永久的であり、例え5年経過してブラックリストから事故情報が削除されたとしても、今後はエポスカードに関連する優遇は受けられなくなると考えて良いでしょう。
また、任意整理を行った後に新しく賃貸を契約するとき、その物件がROOM iDを利用するものであった場合はまず審査に通らないと考えていいでしょう。
このため、新しい賃貸契約を結ぶ際には、エポスカードに依存しない選択肢を検討する必要があります。
これらの注意点を踏まえて、エポスカードを任意整理するかどうか、専門家に相談して対応を進めていくことをおすすめします。
まとめ
本日はエポスカードの債務整理について、メリットと注意点をふまえながら解説してきました。
エポスカードについては、債務整理について比較的良心的な立場をとっている会社なので、もし任意整理をしてみたいと考えている方は今日の内容を踏まえて、専門家に相談してみましょう。
一人で悩んでいるよりも借金解決のプロに相談したほうが早期解決にも繋がりますし、最適な選択ができるはずです!
今は基本的に相談だけなら無料の事務所が多いです。
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