エポスカードは任意整理できる?メリット・注意点・和解条件なども解説!

エポスカードの返済が厳しくなり「この先の支払いの見通しが立たない」「任意整理で返済を軽くできなか?」と考えている人は少なくありません。

結論からいうと、エポスカードの返済は任意整理が可能です。

しかし、いざ任意整理をしようとしても、どのような手順を踏めばいいのか戸惑う人がほとんどでしょう。

この記事では、以下の4項目を詳しく解説します。

  • エポスカードで任意整理するメリット
  • エポスカードで任意整理する際の注意点
  • エポスカードで任意整理する場合の和解条件
  • エポスカードで任意整理する際の手順

エポスカードの任意整理を検討している場合は、上記項目を事前にチェックしておくことをおすすめします。

エポスカードの特徴

エポスカードは、丸井グループの子会社である株式会社エポスカードが発行するクレジットカードです。

マルイ店舗での買い物をはじめ、無印良品、ノジマなどでもポイントがたまり、優待サービスも受けられるため近年人気のクレジットカードとなっています。

しかし、その便利さゆえにエポスカードを使いすぎてしまい、返済が困難な状況になってしまっている人も多いようです。

丸井グループの子会社であるエポスカードは、経営も安定していることから、任意整理に対して非常に協力的な印象です。

最近では、クレジットカード会社の多くが経営不振などの理由で任意整理において厳しい和解条件を要求するようになってきていることを考えると、とても良心的な対応をしてくれるカード会社でしょう。

エポスカードで債務整理するなら任意整理がおすすめ

エポスカードを債務整理するのであれば、任意整理がおすすめです。

任意整理は、裁判所を通さずに当事者間で交渉するため、手続きを簡素化できるメリットがあります。

また、個人再生や自己破産ように、家や車などの資産を失ったり官報に掲載されるリスクもありません

債務整理の中で最もリスクを抑えられ、手軽に利用することができることが最大のメリットでしょう。

任意整理については以下でさらに詳しく解説します。

エポスカードで任意整理するメリット

エポスカードを任意整理した場合、債務者にとってどのようなメリットがるのでしょうか?

以下のメリットについて詳しく解説します。

  • 毎月の返済金額が減る
  • 取り立てがストップする
  • 過払金請求

まず、エポスカードの任意整理後は毎月の返済額が大幅に減ることが最大のメリットでしょう。

エポスカードで任意整理することにより、将来利息と経過利息がカットされる可能性が非常に高いです。

利息が全額カットされることにより、毎月の返済は元本のみとなるため、任意整理前と比べると返済額が大幅に減額されることになります。

また、基本的に返済期間は3年から5年ですが、金額が高額な場合は最長8年の96回払いが認められるケースもあります。

毎月返済する金額が少なくなることによって、生活の負担も軽減されるでしょう。

次に、取り立てがストップする点も大きなメリットです。

特に、弁護士に依頼した場合、債権者に対して受任通知が送られるとすぐに督促が止まることになります。

取り立てがストップすることは、債務者の精神面の安定につながるため、その後の再建計画を練るうえでも非常に重要です。

日々、取り立てに悩まされている人は出来るだけ早く弁護士などに相談してみることおすすめします。

そして、2007年以前にエポスカードから借り入れをしている場合、過払金請求が可能です。

万一、過払金が発生していた場合、返済金額から相殺される可能性もあるため結果的に借金減額もしくはゼロになるケースがあります。

まずは、自分に過払金が発生しているのか、エポスカードに確認してみることをおすすめします。

エポスカードで任意整理する際の注意点

任意整理に友好的なエポスカードですが、注意点もあります。

その後の日常生活に支障をきたす可能性もあるため、以下の4項目についてはしっかりと事前に理解しておきましょう。

  • ブラックリストに登録される

任意整理をおこなった場合は、個人信用情報に事故情報が載ります。

これはいわゆるブラックリストといわれるもので、事故情報として5年〜10年登録されることになります。

ブラックリストに載っている期間は、クレジットカードや新規のローン、キャッシングの申し込みはできません。

信用情報の登録は、完済後5年ほどで削除されるので、その後であればクレジットカードやローンの申請に影響はないと言われています。

  • クレジットカードの利用、申し込みができなくなる

任意整理後は、クレジットカードは強制解約となり使用できなくなります。

ブラックリストに載ることにより、他社での新規クレジットカード申し込みも審査で落とされる可能性が非常に高いです。

また、エポスカード以外のクレジットカードを残しておいた場合も、一時的には使用することはできますが、切り替え時などのタイミングで任意整理をおこなった事実が発覚し、再発行されない可能性が非常に高いです。

任意整理後の5年〜10年の間はクレジットカードは使えないものと認識しておきましょう。

  • 社内ブラックにより取引ができなくなる

ブラックリストに登録された情報は、一定期間過ぎれば抹消されます。

情報が削除されれば、新たにクレジットカードの新規作成やローンの申し込みが可能とされています。

しかし、任意整理をした業者では半永久的に事故情報を社内で保管する場合が多い傾向にあります。

これが社内ブラック呼ばれるものです。

エポスカードで任意整理した場合、一度社内ブラックに登録されると、何年経過していてもエポスカードでクレジットカードを作ることは厳しいとされています。

さらに、社内ブラックはグループ会社間でも共有されるため、マルイ系列でのクレジット申し込みも審査で落とされる可能性が極めて高いでしょう。

  • 滞納すると一括請求される

基本的に、任意整理後は和解条件に従って返済を続け、完済をしなければなりません。

しかし、返済している最中にリストラや不慮の事故などで収入が途絶えてしまう可能性もあるかもしれません。

一般的に、1ヶ月滞納してしまった場合では一括請求されることはないでしょう。

支払い期日に返済することが難しいのであれば、エポスカード側に事情を説明して返済を一時的に待ってもらうようにしましょう。

エポスカードに真摯に説明すれば、何らかの妥協案を提示される可能性もあります。

しかし、2ヶ月以上の滞納の場合は注意が必要です。

2ヶ月以上の滞納は、和解契約違反があったものとして、一括返済を請求される可能性があるからです。

万一返済が難しそうな場合は、事前に債権者であるエポスカードに連絡しましょう。

そして、どうしても今後の返済が難しい状況にある場合は、他の債務整理の手段を取ることの検討も必要です。

一度、弁護士などの専門家に相談してみることをおすすめします。

エポスカードで任意整理する場合の和解条件

基本的に、任意整理は裁判所を通さずに当事者間での交渉により和解を目指すこととなります。

よって和解案に応じるかどうかはエポスカード次第であるともいえるのです。

近年、業績不振などから厳しい和解条件を提示するカード会社が増えていますが、エポスカードは他のクレジットカード会社に比べて債務者に友好的な和解案の提示をしてくれる傾向にあります。

具体的な内容について、以下の項目で詳しく見ていきましょう。

将来利息のカット

エポスカードを任意整理する場合、元本の減額はできませんが、将来利息についてはほぼ全てのケースでカットしてもらえます。

他社では、長い間滞納していたり、クレジットカードの取引期間が短い場合は、将来利息を請求されるケースもあります。

しかし、エポスカードの場合は変わらず将来利息を全額カットしてくれるケースが多いようです。

また、エポスカードの任意整理をした場合、和解が成立するまでの発生する経過利息についてもカットされる傾向があります。

利息カットにより、毎月の返済金額は元本のみとなるため、任意整理前と比べると毎月の返済の負担もかなり軽くなるでしょう。

元本を5~7年で分割返済

和解後は原則として5年60回払いを上限として返済していくことになりますが、エポスカードでは、借入金額が高額な場合については6年72回払い、7年84回払いと、より長期の分割払いに応じてくれることもあります。

将来利息カットと同様に、滞納期間が長かったり取引期間が1年未満であっても、返済期間の延長に応じてくれるケースが多いようです。

期間をのばすことによって、月々の返済額を減らすことにつながるため、債務者にとっては大きなメリットといえます。

毎月5000円以上を返済

一般的に、任意整理後の返済については、毎月の最低返済金額が定められています。

エポスカードの場合、毎月5000円が最低金額となっています。

よって、分割回数は借金額÷5,000円より少なくなります。

他のクレジットカード会社では、3年36回払いから5年60回払いでの合意が最も一般的なので、5年以上の返済期間を受け入れてくれるエポスカードは、任意整理に非常に友好的であることがわかります。

エポスカードで任意整理する際の手順

弁護士などの専門家に相談し、エポスカードを任意整理する場合の流れについては以下の通りです。

1.弁護士に相談、契約する

2.受任通知と取引履歴の開示請求をエポスカードに送付

3.実際の債務金額を計算する

4.エポスカードとの交渉

5.エポスカードと和解契約締結

6.返済再開

相談以降の手続きについては全て依頼した弁護士がおこなってくれるため、基本的に債務者が難しい書類を作成するなどの作業はありません。

しかし、任意整理をスムーズに進めるためにも、弁護士に相談する前に最低限以下の書類を準備しておくことをおすすめします。

  • 身分証明証
  • 印鑑
  • エポスカード
  • クレジットカード明細などエポスカードとの取引がわかる書類
  • 裁判所から届いている書類

その他必要書類があれば、都度弁護士より指示されます。

任意整理をよりスムーズに進めるためにも、弁護士から提出を指示された書類は出来るだけ速やかに提出するようにしましょう。

まとめ

エポスカードは、他のクレジットカード会社に比べて、将来利息・経過利息の全額カットや通常より長い分割払いに応じてくれるなど、債務者に対して非常に柔軟な対応をとってくれる会社です。

よって、任意整理をすることによって支払い負担を軽減しやすい会社であるといえます。

ただし、エポスカードを任意整理することで、ブラックリストに登録されるため数年間は新たな借入はもちろんクレジットカードが使用できなくなるといったデメリットもあることを理解しておくことも必要です。

エポスカードの任意整理を検討していて、自分がどのような条件でエポスカードと和解が可能なのかを知りたい場合は、まず任意整理を得意とする弁護士などの専門家に相談してみましょう。

借金問題は、手遅れになる前に専門家に相談することで早期解決につながります。

まずは、気軽に相談してみることをおすすめします。