大切な車のローンが支払えなくなったらどうなるんだろう?と疑問を持っている人も多いのではないのでしょうか。
突然の給与カットや解雇で支払いが困難になってしまう可能性もあります。
ただ、せっかく手にした車を手放すのは何としてでも避けたいところですよね。
そのような場合に、車のローンを延滞したときのリスクや支払いが困難なときの対策を知っていれば、いざというときに困りません。
この記事では、オリコ自動車ローンの利用者に向けて以下の内容を詳しく解説していきます。
- オリコの自動車ローン滞納の影響
- オリコの自動車ローン滞納に関する解決策
- 債務整理を検討する
オリコの自動車ローン滞納の影響
オリコで自動車ローンで滞納を繰り返してしまうと、最悪の場合、車を引き上げられたり裁判となる可能性があり、非常にリスクが高いことはご存知でしょうか。
しかし、オリコの自動車ローンを滞納してしまった場合、いきなり車の引き上げとはならず、一定の順序があります。
車を守る対処法として、事前に流れや注意点を確認しておくことをおすすめします。
引落日に滞納
オリコの自動車ローンの引き落とし日は毎月27日とされています。
27日に引き落としができなかった場合、引き落としができなかった旨の案内と、次回の再引き落とし日が記載された書面が郵送されてきます。
この段階で引き落とし口座に入金しておけば、後は翌月の再引き落とし日に支払い完了となり特段問題になることはないでしょう。
再請求時も滞納
1度目の督促状を受け取ったにもかかわらず、入金しないなどの対処を怠った場合は、再再引き落とし日の督促状に加えて、車両引き上げを予告する通知も郵送、電話連絡されることになります。
この、車両引き上げの通知については滞納から3週間ほどで届くケースが多いようです。
もし、車の引き上げはなんとしてでも防ぎたいと考えているのであれば、再再請求時がタイムリミットと捉えておいた方がいいでしょう。
再再請求時にオリコ側に連絡し、いつまでに返済資金を準備する約束をするなどし、実際に引き落としとなればギリギリで車の引き上げは回避できることになります。
車両を引き上げられるタイミング
再再請求のタイムリミットを過ぎてしまうと「期限の利益の喪失」により、返済金額の一括返済を求められる可能性が出てきます。
これは、一括で残債を支払うことになり、一度に数十万から数百万円を支払わなければ車の引き上げを阻止することが事実上不可能になってしまうのです。
車の引き上げ予定日の2週間前が返済の最終期日となります。
この時に、残債を一括返済できなければ、車両引き上げは免れないでしょう。
オリコの自動車ローンの場合、個人によってばらつきはありますが、ローンの滞納が3週間〜2ヶ月続くと車両引き上げの可能性が出てきます。
実際の事例では、2ヶ月滞納している利用者に期日までに振り込みがない場合は車の引き上げをおこないますとの電話連絡があるようです。
毎月の返済もままならない状況での一括返済は現実的ではないため、やはり滞納から3週間ほど経過した再再引き落とし日での返済をすることが賢明な判断と言えるでしょう。
オリコの自動車ローン滞納に関する解決策
それでは、オリコの自動車ローンを支払えなくなってしまった場合、どのような解決策があるのでしょうか。
手元に返済に充てられるお金がない場合の具体的な解決方法を2通り紹介します。
他社で借り入れする
まずひとつ目の方法として借り換えがあります。
「借りて返す」方法として借り換えの他にも、他社のフリーローンや銀行のおまとめローンがあります。
簡単にいうと、他社で新たな借入れをし、現在返済しているオリコの自動車ローンをその資金で一括返済する方法です。
一見合理的な方法に思えますが、状況を今よりも悪化させてしまう危険な方法でもあります。
実際に、おまとめローンや借り換えローンはオリコの自動車ローンに比べて金利が高い傾向にあり、審査も通常のローンより厳しくなります。
借り換えによって一時的にはオリコに一括返済ができ車両引き上げを免れますが、金利が高くなることによってその後の返済はさらに厳しくなることが予想できます。
また、「借りて返す」は多重債務、借金苦に陥ってしまう非常にリスクの高い返済方法であり健全な手段とは言えません。
これらのリスクを考えると、他社で借り換えをしてオリコに返済することは全くおすすめできません。
オリコに分割払の相談する
オリコの自動車ローン返済が厳しい状況ではあるものの、「来月になればボーナスで支払いができる」という状況もあるでしょう。
このように、明確な返済可能日がわかっているのであれば、今月の返済を利息のみにして翌月から返済していくスキップ返済が有効です。
返済をスキップしてもらうためにはまずオリコに直接電話し事情を説明しましょう。
オリコ側に「返済の意思がある」姿勢を見せることが大切です。
交渉次第では、滞納時に柔軟な対応をしてくれる可能性が高くなるでしょう。
また、オリコ自動車ローンの場合、返済自由型のニューバジェットローンで契約しているのであれば、スキップ返済や一時的な支払い額の減額にも柔軟に対応してもらえます。
しかし、安定した収入がない場合や、多重債務により返済不能状態にあるなど慢性的な資金不足に陥っている場合はスキップ支払いにも限界があります。
よって、オリコに分割払いの相談をするだけでは一時的には状況は改善するものの、根本的な解決策になるとは言い難いでしょう。
債務整理を検討する
オリコ自動車ローンの返済ができない、一括請求にも応えることが不可能な状況であれば債務整理をして借金を根本的に解決する必要がありそうです。
この章では、債務整理とはどのような仕組みなのか、解決方法について詳しく解説します。
債務整理とは
債務整理とは、借金の元本の減額や全額免除、利息のカットなどにより借金問題を解決する法的手続きです。
具体的には、以下3種類の方法があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
債務整理は種類ごとに特徴があり、自分がどの債務整理が向いているのかは債務内容や状況によって大きく異なります。
それぞれの仕組みを理解して、自分に合った方法を選択することが大切です。
- 任意整理
任意整理とは、債務者から依頼された弁護士などが、オリコ側と分割返済や利息のカットなどの交渉を直接おこなう方法です。
基本的に、任意整理では将来利息の全額カットや返済期間の延長が交渉内容となり、3年から5年かけて毎月返済していく流れとなります。
交渉がうまく進めば、和解成立となり毎月の返済負担が軽減されます。
また、裁判所を通さず当事者間での交渉となるため、煩雑な手続きや提出書類が比較的少なく簡単に進めることが可能です。
一方で、債権者であるオリコとの任意の話し合いで和解交渉をおこなうため、交渉が成立するとは限りません。
任意整理の交渉には法的な強制力がないため、交渉が成立しなかった場合には他の手段を検討する必要が生じます。
そのため任意整理は、「安定した収入がある」「借入金額が比較的少額」「継続して返済の意思がある人」に向いていると言えるでしょう。
また、任意整理では基本的に借金元本の減額はできないため、大幅に返済額を減らすこことができない点は注意が必要です。
- 個人再生
個人再生とは、裁判所が認めた再生計画に基づいて借金を返済する方法です。
債務者は、弁護士を裁判所へ申し立てを行い、再生計画案を提出します。
個人再生では持ち家や車を失うことなく借金額を約80%ほど減額できる点が最大の魅力でしょう。
個人再生は、「自宅を失いたくない人」「継続収入がある人」「借入金額が多い人」に向いています。
また、裁判所を介して手続きをおこなうため、任意整理に比べて時間を要し、提出書類などもより複雑になりますが、債務整理を得意とする弁護士などの専門家に依頼することによりこれらの問題は解決します。
まずは無料相談などを利用し、気軽に相談してみると良いでしょう。
- 自己破産
自己破産とは、裁判所を通じて借金の支払いを全額免責してもらう方法です。
裁判所で免責が認められれば、借金がゼロになることが最大のメリットです。
ただし、持ち家や車などの時価20万円以上の財産は手放さなくてはなりません。
また、借金の原因がギャンブルや投資行為の場合は、免責が認められないこともあります。
そのため自己破産は、「借金を返済できる見込みが全くない人」に向いていると言えるでしょう。
任意整理で解決する
オリコの車のローンを滞納してしまう人の中には、既に多額の借金をしていて、それにより車のローンも支払えなくなってしまっている人も多くいます。
その場合、オリコの自動車ローン以外の借金を任意整理することによって、車の引き上げを防ぐという方法もあります。
任意整理では、他の債務整理と違い整理する債権を債務者が選べるため、一部の借金のみを整理すると言う手続きが可能です。
個人再生や自己破産の場合は基本的に車は没収されてしまいますが、任意整理の仕組みをうまく活用することによって車の引き上げを防止することができるのです。
また、任意整理後は、他社で借りているの借金の返済額が減ることによって、その分をオリコ自動車ローンの返済に充てることが可能となります。
他社でも複数の借金を抱えている、かつ車の引き上げはなんとしてでも避けたい人にとっては任意整理の検討が適しているでしょう。
まとめ
オリコの自動車ローンの返済が厳しくなり返済を滞納し続けると、最悪の場合、車の引き上げとなりお気に入りの愛車を手放すこととなってしまいます。
他社での借り換えやスキップ返済などは、一時的な打開策ではあるものの、その後の返済のことを考えると現実的ではありません。
もし、オリコ自動車ローンでの返済に加えて、他社でも複数借金があり返済に行き詰まっている場合は、債務整理を検討する必要があります。
債務整理は最終手段と考える人も多いですが、持ち家や財産を失うことなく比較的簡単に借金を整理することも可能です。
まずは、債務整理を得意とする弁護士などの専門家に気軽に相談し、借金問題の早期解決につなげましょう。