LINEポケットマネーとは、LINEアプリから手軽に借入や返済ができる無担保融資サービスです。
2019年のサービス開始から利用者は増え続け、2023年1月末時点で1,000億円を突破、申し込み件数も150万件を超える人気のサービスとなっています。
LINEペイなどのキャッシュレスサービスと併せて使用する人も多く、使い勝手の良さからつい使いすぎてしまい返済が困難な状況にある利用者も少なくありません。
この記事では、LINEポケットマネーでの返済が厳しい人に向けて、以下の内容を中心に解説していきます。
- LINEペイ、LINEポケットマネーとは?
- 債務整理の種類
- LINEポケットのマネーの債務整理の方法
実際に債務整理をする際の条件も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
LINEポケットマネーとは
LINEポケットマネーとは実際にどのようなサービスなのでしょうか。
LINEペイと何が違うの?と疑問に感じている人も多いため、それぞれについて以下で詳しく解説していきます。
LINEペイとは
LINEペイとは、アプリのLINEを使って支払いや送金をすることができる決済サービスです。
キャッシュレス決済の普及に伴いLINEペイの利用者数も年々増加傾向にあります。
実際に、アプリ決済についてのアンケート調査でLINEペイは利用者数がPayPayに次ぐ2位という結果でした。
そのため、LINEペイは近年主流のアプリ決済サービスのひとつと言えるでしょう。
アプリ決済は、現金、クレジットカードが手元になくてもスマホひとつで全ての支払いができる点が最大の魅力です。
基本的にLINEペイは、事前にチャージをしその金額の範囲内で支払うことが可能なプリペイド型決済です。
2020年からは、クレジットカードとLINEペイを紐づけることによって後払いが可能になる「チャージ&ペイ」がスタート。
これにより、事前にチャージすることなくよりスムーズにLINEペイが利用できるようになった点も更に利便性が高まり、利用者増につながる結果となっています。
LINEポケットマネーとは
LINEポケットマネーとは、LINEのクループ会社であるLINEクレジット株式会社が提供する貸金サービスであり、2019年8月からサービス開始となった比較的新しい個人向けローンです。
申し込み、契約、借入れ、返済の全てをLINEアプリ上で完結することが可能で、申し込みのタイミングによっては最短10分で審査が完了します。
また、一般的な審査基準に加えて「LINEスコア」と呼ばれる独自のAIによる判断基準を設けることも特徴です。
LINEスコアとは、申込者の日常の行動や、支払い履歴などから返済能力を導き出す仕組みであり、信用情報からはわからないリアルなお金の使い方や日々の行動をAIによって分析し適切な貸付金額を算出します。
また、収入や勤務先などによってスコアが決まり、LINEスコアが高いほど利用限度額も上がる仕組みです。
利用限度額は最大300万円、金利は借入額に応じて3.0~18.0%とされています。
債務整理の種類
LINEアプリで気軽にお金を借りられるLINEポケットマネーですが、小額から気軽に借りれるため安易に借金をしてしまい、返済に苦しんでいる人が多くいます。
LINEポケットマネーの返済が難しい場合、債務整理を利用することによって借金減額、もしくはゼロにすることが可能です。
以下で、債務整理のそれぞれの特徴について解説していきます。
自分にはどの債務整理が必要なのか、参考にしてみることをおすすめします。
任意整理
任意整理とは、利息のカットや返済期間の見直しをLINEクレジット側に直接交渉することによって支払いの負担を減らし、3〜5年かけて借金の完済を目指す手続きです。
任意整理は裁判所を介さずに直接債権者との和解交渉を行うため、数多くの書類の作成や収集の手間が省けます。
そのため、自身で手続きをすることも可能ですが、手続きのなかで法的な専門用語などを目にすることが多く、戸惑う場面も予想されるため弁護士に依頼して進めるのが一般的です。
また、交渉の際にはLINEクレジット側から返済計画案の提出が求められるでしょう。
その場合、収入が安定しており3年〜5年で返済見込みがあること、継続して返済する意思があることなど説得力のある返済計画を提出することによって将来利息のカットや返済期間の延長が期待できます。
一方で、任意整理には注意点もあります。
まず、任意整理では債権者であるLINEクレジットとの直接交渉となるため、 LINEクレジット側が交渉に応じない限り任意整理の手続きが進まないことになります。
また、基本的に任意整理では借金の元本を減額することはできないため、大幅な借金減額は期待できないことにも注意が必要です。
自己破産
自己破産とは、裁判所に申し立てをすることによって、自分が抱えている借金が全てゼロになる手続きです。
裁判所に申立て審理を行い免除が認められれば、金額がどれだけ多くても全ての借金の支払い義務がなくなり、債権者から強制執行される心配もなくなります。
毎日、返済に追われ、先の見えない状況だった債務者にとっては、自己破産による借金の全額免除は大きなメリットでしょう。
また、債権者である LINEクレジットが申し立てに反対しても手続きに影響することはなく、あくまでも裁判所の判断となります。
自己破産のデメリットも確認しておきましょう。
まず、時価20万円以上の保有財産は全て処分の対象となります。
自宅や自動車といった高価な財産をはじめ、解約返戻金が20万円以上となる生命保険や学資保険なども対象になってしまいます。
また、自己破産すると個人信用情報機関に事故情報として記録されます。
いわゆるブラックリストと呼ばれるものですが、ブラックリストにのることによってクレジットカードや住宅ローンなどの審査に通ることが困難になってしまいます。
よって、自己情報が抹消されると言われている5年〜7年程度は新たな借入れ等はできないことを認識しておく必要があります。
個人再生
個人再生とは、借金を返済できないことを裁判所に認めてもらい、大幅に減額された借金を原則3年〜5年で返済していく手続です。
個人再生では、住宅などの財産を維持したまま借金を大幅に減らせるという特徴があります。
実際に、個人再生の手続が裁判所に認められると借金の総額が80%程度が減額される傾向にあります。
ですので、残りの20%を3年〜5年かけて無理のないペースで毎月返済していくことが可能になるのです。
そして個人再生では借金を減額しながらも、自宅や車などの財産を残せることがポイントです。
個人再生の条件は以下の通りです。
- 借金総額が5,000万円以下
- 借金を返済できなくなるおそれがある状況
- 毎月安定した収入がある
要するに、収入はあるから借金の総額さえ減れば、返済していけるという人なら、個人再生の手続を利用できるということです。
個人再生のデメリットとしては、自己破産と同様に一定期間ブラックリストに登録されるため新たな借入れやクレジットカードの申し込みができないこと、官報に住所氏名が掲載されることなどがあります。
LINEポケットマネーを債務整理する方法
LINEポケットマネーを債務整理する場合、具体的にどのような方法で手続きを進めればいいのでしょうか。
以下で、任意整理する際の条件などについて詳しく解説します。
LINEポケットマネーの任意整理
LINEポケットマネーを任意整理する場合は、債権者である LINEクレジット和解に向けて交渉することになります。
基本的に、将来利息の全額カット、支払い期間5年60回払いでの対応が多いようで、任意整理に対して非常に協力的であると言われています。
また、 LINEポケットマネーで任意整理を行うことによって、その後 LINE自体が使えなくなるのでは?と心配する人もいますが、LINEについては任意整理後でも今まで通り使用し続けることが可能です。
任意整理の条件
LINEポケットマネーを任意整理するにあたっては以下の条件があります。
- 安定した収入が見込める
- 今後も返済を継続していく意思があること
- 3~5年以内に完済できる見込みがある
任意整理をするうえで最大のポイントとなるのが一定の収入があり返済能力があるかどうかです。
任意整理後は、交渉により和解した毎月の返済額を3年から〜5年かけて返済していくことになります。
公共料金、税金、衣食住にかかる生活費などを引かれても返済を続けられる収入があり返済を続ける意思があることが任意整理できる条件となります。
まとめ
LINEポケットマネーはAIスコアリングなど最新の機能を使った新しい貸付けサービスですが、基本的には銀行や消費者金融と同じ貸金業者のひとつです。
携帯電話ひとつで簡単に借入れの申し込みから返済までできる LINEポケットマネーは、利便性が高い一方でつい使いすぎてしまう傾向にあります。
返済が困難な状況に陥っているのであれば債務整理も可能なので、まずは弁護士の無料相談などで借金解消のアドバイスをしてもらいましょう。